【よくあるご質問トップ10】 ④先祖の職業などもわかるのでしょうか?

①いくらくらいかかるの?その1
 その1 STEP1「家系図の作成(戸籍調査)」A「調査範囲」
 その2 STEP1「家系図の作成(戸籍調査)」B「調査内容」
 その3 STEP2「家系図の保存」
 その4 「戸籍以上の調査」
②どうやってつくるの?
③どのくらい古くまでわかるの?
 その1 1,000年さかのぼれた実例
 その2 1,000年さかのぼろうと頑張った実例
④先祖の職業などもわかるのでしょうか?←このページはコチラになります。
⑤地域が離れていても大丈夫?
⑥できるだけさかのぼりたいんだけど?
⑦どれくらい期間がかるの?
⑧どういう人から依頼が多いの?
⑨どういう理由で家系図を作るの?
⑩過去帳や親族が作った系図があるときは?

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【よくあるご質問トップ10】⑤先祖の職業ってわかるの?

-先祖の職業を知るには?-
(00:03) 家系図作成代行センターという会社で代表の渡辺と言います。家系図を作る仕事をしているんですが、「家系図を作っています」と言うと、いろいろな質問をいただきます。その中で特に多いのが「先祖の職業って分かるんですか?」というものです。

職業とは、すなわち江戸時代の身分制度(士農工商)に関わるものです。「武士だったのかな?」「農家だったのかな?」などが挙げられます。それは家族の聞き伝えが残っている場合もあれば、全く分からないこともあります。

まず、先祖の職業を知るには戸籍の調査を行う必要があります。江戸時代はおよそ400年前に始まり、約265年間続きました。戸籍調査を行うことで、4~5代前、つまり江戸時代末期にたどり着くことが可能です。

-戸籍から分かる情報-
(01:07) 私の家系の場合を例にします。戸籍には「生まれた年」「生まれた場所」「本籍地」などの情報が記載されています。ただし、職業や身分(士農工商)については書かれていません。正確には、かつて書かれていたものの、現在は削除されている部分があります。

例えば、秋田県南秋田郡脇本村の戸籍には「士族」「平民」といった記載がありましたが、現在は消されています。このような空白の部分を見つけた場合、かつての身分が記載されていたと推測できます。

-職業や身分を推測する3つのポイント-
(03:19) 戸籍から直接職業を知ることは難しいですが、以下の3つのポイントから推測することが可能です。

①住んでいた場所の歴史*
その土地が武士が住む場所だったのか、漁村だったのか、農村地だったのかを調べます。

②苗字の分布
現在その地域に同じ苗字の人が多くいるかどうかを確認します。農家の場合、分家して増える傾向が強いです。一方、移動が多い武士や神主の家系は少ないことが多いです。

③名前
江戸時代、武士は「実名」と「通称」という2つの名前を持っていました。実名が残っていれば、武士である可能性が高いです。

-実例:渡辺家の場合-
(04:24) 私の先祖、渡辺家の場合を例に挙げます。渡辺家は北海道の茂辺地という土地に住んでいました。地名辞典を使い、茂辺地の歴史を調べたところ、江戸時代には漁業が盛んな漁村であったことがわかりました。また、苗字の分布や地域の歴史を調べることで、先祖が漁民であった可能性が高いと判断しました。

-実例:葛西家の場合-
(06:40) 母方の家系である葛西家についても調査を行いました。青森県板柳町飯田に住んでいた葛西家は、江戸時代から分家を重ねて現在に至ることが分かりました。また、電話帳を使って地域の人々にアンケートを取り、農家であったことを確定しました。

-名前から分かる職業のヒント-
(12:16) 江戸時代、武士は「実名」と「通称」を持っていました。例えば「織田信長」の「信長」や「伊達政宗」の「政宗」などが実名です。

毛利元就
実名: 元就
通称:太郎

伊達政宗
実名: 政宗
通称: 藤次郎

このような武士らしい名前が戸籍に記載されている場合、先祖が武士である可能性が高いです。ただし、明治時代に戸籍が作られる際、実名ではなく通称を登録した武士も多いため、名前だけで判断するのは難しい場合もあります。

-実例:斎藤俊成という人物-
(16:41) 渡辺家の家系に関連する「斎藤俊成」という人物について調査を行いました。この人物が住んでいた秋田県能代港町御南町は、かつて足軽などの下級武士が住んでいた場所です。また、黒石藩の記録には「斎藤庄太郎」という人物が記載されており、同一人物であれば「俊成」が実名「庄太郎」が通称である可能性も考えられます。

-まとめ-
(21:02) 本日は「先祖の職業」についてお話ししました。戸籍や地域の歴史、苗字、名前などの情報を組み合わせることで、先祖の職業や身分をある程度推測することができます。

次回は「遠方からの依頼をどのように対応しているか」についてお話しします。それではまた次回お会いしましょう!