人が家系図に興味を持つきっかけは6つあります。
家系図に興味を持つ方の中には、 家紋に強い関心を持つ方が とても多くいます。
家紋が家に伝わっている場合には、 「なぜうちはこの家紋なのだろう」 と気になりますし、 逆に家紋が伝わっていない場合には、 「今からでも調べられないだろうか」 と思う方も少なくありません。
家紋は、単なる模様ではありません。 家の歴史や地域とのつながり、 苗字との関係、 時には養子や婚姻の歴史まで 映し出していることがあります。
家紋については、 動画でも解説しています。
ここでは、 家紋とは何か、 家紋はいつから使われているのか、 家系図とどのような関係があるのか、 そして家紋から何が分かるのかを、 実例も交えながらご紹介します。
家系図のきっかけ③
家紋とは何か
家紋とは、家や一族を表す印のようなものです。
現代では、お墓や仏壇、紋付、掛け軸、家に残る道具などに家紋が入っていることがあります。
親から聞いて知っている場合もあれば、古いお墓を見て初めて家紋を知る場合もあります。
家紋に興味を持つ方は、大きく分けると次の二つのタイプに分かれます。
家紋が伝わっている場合
- 親から家紋を聞いている
- 紋付や額などに家紋が残っている
- お墓に家紋が彫られている
特に、古いお墓に彫られている家紋は、比較的信頼しやすい手がかりになります。
代々同じ地域に住み、同じ寺を使い、古い墓が残っている場合は、家の歴史と家紋がつながっている可能性が高いからです。
家紋が伝わっていない場合
- 親族に聞く
- 聞ける人がいなければ、古い本籍地周辺の同姓にアンケートを行う
- まれに文献から判明することもある
私の家も、家紋がはっきり伝わっていない家でした。
そのため、家紋が分かっている方と、分からなくなっている方の両方の気持ちが分かります。
家紋は家ごとに異なりますが、苗字と強く関係している場合もあります。
例えば、渡辺では「丸に三ツ星」や「一文字」が代表的であり、葛西では「丸に三つ柏」が代表的です。
一方、田中のように数の多い苗字では、使われる家紋の種類も多く、簡単には絞り込めません。
家紋はいつから使われているのか
家紋は、古くは平安時代からその原型が見られ、武士の時代になると家や一族を表す印として広く使われるようになりました。
戦場で敵味方を見分けるため、あるいは持ち物や旗印に家のしるしを示すために、家紋は重要な役割を果たしました。
その後、武士だけでなく、町人や農民の家でも家紋が使われるようになり、江戸時代を通じて家の印として定着していきます。
ただし、ここで気をつけなければならないのは、「今伝わっている家紋が、必ずしも江戸時代から同じとは限らない」という点です。
家紋には、次のような変化が起こることがあります。
- 養子に入ったことで家紋が変わる
- 婚姻によって別の家の家紋が入ってくる
- 分家の際に本家とは別の家紋になる
- 近年になって、墓石や紋付のために家紋を決めた
例えば、私は渡辺ですが、江戸時代に加藤家から養子が入っているため、もし加藤家の影響が強ければ、渡辺という苗字でも加藤家由来の家紋が伝わる可能性があります。
また、墓石を建てる際に「家紋が必要ですね」と言われ、墓石店が苗字に合わせて無難な家紋を付けることもありえます。
渡辺なら「丸に一文字」や「丸に三ツ星」、どの家でも違和感の少ない「五三の桐」や「丸に木瓜」などが選ばれることもあります。
さらに、本家から分家したときに、同じ家紋を使う場合もあれば、丸が付いたり、全く別の家紋になったりすることもあります。
つまり、家紋は古い文化ですが、代々まったく同じ形で固定されているとは限らず、家の歴史の中で変化することもあるのです。
家紋は家系図と関係があるのか
家紋は、家系図ととても深い関係があります。
家系図を調べるとき、多くの方が気にするのは「自分の先祖はどこから来たのか」「この苗字はどんなルーツなのか」ということです。家紋は、そのルーツを考える上で重要な手がかりになることがあります。
例えば、『苗字から引く家紋の辞典』のような資料を見ると、苗字ごとに代表的な家紋やルーツが紹介されています。

私の苗字である渡辺を調べると、嵯峨源氏の流れや、大阪の渡辺町との関係、そして代表的な家紋として「丸に三ツ星」や「一文字」が挙げられています。

また、母方の葛西を調べると、「丸に三つ柏」が代表的な家紋として出てきます。これは桓武平氏がよく使う家紋としても知られています。

一方で、同じ読みでも漢字が異なる苗字ではルーツが異なる場合があります。例えば、葛西とは別に笠井という苗字があり、こちらは清和源氏や武田氏の流れと関わることがあります。そうなると、使われる家紋もまた変わってきます。
さらに、田中のように全国に多数存在する苗字では、ルーツも家紋も多様です。

田中という苗字は、全国の「田中」という地名から発生しており、藤原氏、清和源氏、村上源氏など、さまざまな系統があります。その中で、自分の家がどのルーツに近いのかを考えるとき、家紋は大きなヒントになります。
つまり、家紋は家系図の補助資料であり、苗字の由来や先祖のルーツを考える上で非常に役立つのです。
家紋から分かる家の歴史
家紋を調べていくと、家の歴史が見えてくることがあります。
例えば、養子や婚姻によって別の家の家紋が入ってきた場合、その家には家系図の上でも大きな転機があったことが分かります。
また、分家によって家紋が変わっていれば、本家との関係が見えてきます。
家紋が分からなくなっている場合でも、親族に聞いたり、先祖の本籍地近くに住む同姓に聞いたりすることで、手がかりが見つかることがあります。
例えば、私の母方の葛西家は青森県の飯田村に住んでおり、その後北海道へ移住してきました。現在札幌に住んでいる私からすると、古いことを知る親族が身近にいない場合もあります。そのようなときには、青森の飯田に今も住んでいる葛西姓の方々にお手紙を出して、家紋や本家筋について尋ねることがあります。

また、まれではありますが、文献から家紋が分かる場合もあります。特に武士の家系では、藩士の記録や苗字・家紋の研究書に家紋が残っていることがあります。
例えば『あきた名字と家紋』のような地域研究の本では、秋田の苗字と家紋が詳しく調べられています。

この本で渡辺を調べると、代表的な家紋や秋田における渡辺姓のルーツが書かれていました。


また、『伊達郡の苗字と家紋』のように、さらに細かい地域単位で、どこの寺にどの家の墓があり、どんな家紋を使っているかまで記録している本もあります。


このような資料に、自分の先祖が住んでいた地域の記録が残っていれば、家紋からその家の歴史や本家分家の関係、寺とのつながりまで見えてくることがあります。
家紋は、ただの模様ではありません。
苗字との関係、土地との関係、本家と分家の関係、婚姻や養子の歴史など、家の歩みそのものが映し出されていることがあります。
家紋に興味を持つことは、家の歴史に興味を持つことでもあります。家系図とあわせて見ていくことで、先祖の歴史がより立体的に見えてくるのです。
家紋から家系図へ
家紋は、その家の歴史やルーツを知る手がかりの一つです。
さらに家系図をたどることで、 先祖や家の歴史をより詳しく知ることができます。
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